音読さんの多言語読み上げでSSMLタグを使う方法とは?マルチリンガル音声の<lang>タグの使い方
2025年12月25日
『音読さん』のマルチリンガル機能(多言語読み上げ機能)、もう使ってみましたか?
マルチリンガル機能は、1種類の音声(話者)で多言語の音声を読み上げできる便利な機能。
言語の種類が変わっても同じ音声で読み上げできるので、違和感なく多言語で音声合成することができます。
ただし、英語と日本語のように多言語で読み上げるとき、自動判別ではイントネーションが少し不自然になることがあります。
そんなときは「SSMLタグ」を活用してみませんか?
SSMLタグを使えば、どの言語で読み上げるのか指定して、完璧に切り替えることができます。
今回は、『音読さん』の多言語読み上げ機能をSSMLタグでさらに便利に使う方法を詳しく解説します!
多言語読み上げ×SSMLタグでできることとは?

『音読さん』のマルチリンガル機能(多言語読み上げ機能)を使うならSSMLタグを活用するのがおすすめ!
『音読さん』の多言語読み上げ機能とSSMLタグを組み合わせることで、今までできなかった表現が可能になります。
最大のメリットが、1つのテキスト内で複数の言語を自由にミックスして読み上げできること。
たとえば、英語のリスニング教材を作るとき、
次の英文を聞いてください。My name is Yuki and I'm a high school student.
このように、日本語の直後に英語の例文を流したい場面がありますよね。
でも、そのままマルチリンガル音声で読み上げると、言語をうまく判別できずにうまく読み上げられない場合があります。
日本語の部分と英語の部分を別々に読み上げてから音声をつなげることもできますが、編集する手間がかかってしまいます。
そんなときはSSMLタグを使うのがおすすめ!
SSMLタグを使って日本語と英語のテキストを書くことで、AIがそれぞれの言語の発音で滑らかに読み上げてくれます。
「ここは日本語で」「ここからは英語で」とAIにSSMLで指示を出すことで、完璧なイントネーションの音声を作成することができるので、別々の音声をつなぎ合わせる編集作業が不要になります。
SSMLの <lang> タグの基本的な書き方とは?言語を指定する方法

SSMLタグの使い方はとってもシンプル。
指定したい文章を「タグ」でサンドイッチするだけでOKです。
SSMLの <lang> タグで言語を指定するための書き方
SSMLタグを使って言語を指定するには、このような書き方をすればOKです。
<lang xml:lang="言語コード">ここに読ませたい文章</lang>
具体的な例としては「Hello」という言葉をアメリカ英語で読み上げさせたい場合は、次のように書きます。
<lang xml:lang="en-US">Hello</lang>
こう書くだけで、AIはこの部分を「アメリカ英語の発音で読むんだな」と理解してくれます。
文章の途中で言語を切り替えたいときは、別の言語で読みたい場所にこのタグを挿入すればOKです。
言語コードとは?多言語を切り替えるための基礎知識
タグの中で使われている en-US や ja-JP といった部分のことを「言語コード」と呼びます。
「言語」と「地域」の組み合わせで構成されていて、英語の場合、アメリカ英語なら「en-US」、イギリス英語なら「en-GB」のようになります。
同じ英語でもコードを使い分けることで、それぞれの国特有のアクセントや発音を正確に指定できます。
主な言語コードは以下のとおりです。
| 言語 | 言語コード |
|---|---|
| 日本語 | ja-JP |
| 英語(アメリカ) | en-US |
| 英語(イギリス) | en-GB |
| フランス語 | fr-FR |
| ドイツ語 | de-DE |
| スペイン語 | es-ES |
| イタリア語 | it-IT |
| ロシア語 | ru-RU |
| 中国語(簡体字) | zh-CN |
| 韓国語 | ko-KR |
慣れてきたら、このコード部分だけを書き換えて色々な言語を試すことができます。
でも、最初のうちは書き間違いを防ぐために、次に紹介するテンプレートをそのままコピーして使うのがおすすめです。
【コピペOK】人気の言語10選!SSMLテンプレート一覧
世界中で使われている主要な言語のタグをまとめました。
この表からSSMLタグをまるごとコピーして、『音読さん』のテキストボックスに貼り付けるだけで、かんたんに多言語で読み上げできますよ!
| 言語 | コピー用SSMLタグ |
|---|---|
| 日本語 | <lang xml:lang="ja-JP">ここに文章</lang> |
| 英語(アメリカ) | <lang xml:lang="en-US">ここに文章</lang> |
| 英語(イギリス) | <lang xml:lang="en-GB">ここに文章</lang> |
| フランス語 | <lang xml:lang="fr-FR">ここに文章</lang> |
| ドイツ語 | <lang xml:lang="de-DE">ここに文章</lang> |
| スペイン語 | <lang xml:lang="es-ES">ここに文章</lang> |
| イタリア語 | <lang xml:lang="it-IT">ここに文章</lang> |
| ロシア語 | <lang xml:lang="ru-RU">ここに文章</lang> |
| 中国語(簡体字) | <lang xml:lang="zh-CN">ここに文章</lang> |
| 韓国語 | <lang xml:lang="ko-KR">ここに文章</lang> |
英語はアメリカとイギリスでコードが分かれているので、アクセントの違いをしっかり表現できます。
タグの記号を一文字でも間違えると動かないので、この表からコピーして使うのがおすすめです!
実践!シーン別・多言語読み上げの活用例&使い方
SSMLタグの書き方がわかったところで、実際にどんなシーンで役立つのか具体的な活用例と使い方を紹介します!
【無料】『音読さん』で多言語の音声を作成する方法を解説
『音読さん』で多言語の音声を作成するには、まず、『音読さん』のトップページを開きます。
まず、テキストボックスにテキストを入力します。
今回は例として、英語学習の教材を入力します。
元のテキストは
次の英文を聞いてください。My name is Yuki and I'm a high school student.
で、日本語と英語が使われています。
つぎに、テキストにSSMLタグを追加します。
今回は日本語と英語なので、
- 日本語:<lang xml:lang="ja-JP">ここに文章</lang>
- 英語:<lang xml:lang="en-US">ここに文章</lang>
を入力します。
SSMLタグを入力するとこのようになります。
<lang xml:lang="ja-JP">次の英文を聞いてください。</lang><lang xml:lang="en-US">My name is Yuki and I'm a high school student.</lang>
※あらかじめメモ帳などのテキストエディタでSSMLタグを入力してからコピー&ペーストしてもOKです。
実際に入力すると、この画像のようになります。

マルチリンガル機能の読み上げ音声を選ぶポイント
言語から「Multilingual」を選びます。

つぎに、音声(話者)を選びます。

ここが大事なポイント。
マルチリンガル(多言語)の音声は、日本語、英語、フランス語、スペイン語、中国語など、それぞれの言語の音声をベースに作られています。
- Adam(en):英語の音声がベース
- Masaru(ja):日本語の音声がベース
のように、名前のあとにどの言語の音声がベースなのか書かれています。
- 日本語と英語の多言語テキスト:日本語または英語がベースの音声を選ぶ
- フランス語と中国語の多言語テキスト:フランス語または中国語がベースの音声を選ぶ
のように、読み上げたいテキストで使われている言語に合わせて音声の種類を選ぶのがおすすめです。
多言語読み上げに対応したマルチリンガル音声のサンプルは、こちらの記事で試聴できます。
ぜひあわせてご覧ください。
多言語対応AI音声の試聴ページ、便利な使い方と注意点|音声読み上げソフト 音読さん
1人の話者で様々な言語を話すことができるようになりました。今回は多言語に対応したマルチリンガルのAI音声の便利な使い方と注意点について紹介します。
これで読み上げの準備は完了です。

「読み上げ」を押して音声合成を開始します。
音声合成はわずか数秒で完了。
読み上げ処理が終わると、このように画面が切り替わって、音声プレーヤーが表示されます。

今回の例文を実際に読み上げた例をいくつか紹介します。
| Masaru(ja) 日本語・男性 | |
| Adam(en) 英語・男性 | |
| Ava(en) 英語・女性 |
これで、『音読さん』のマルチリンガル機能で多言語のテキストを読み上げることができました。
「ダウンロード」を押すと、MP3形式で音声ファイルを保存できます。
マルチリンガル機能(多言語読み上げ機能)は、語学の教材、海外向けのYouTube動画、インバウンド観光客向けの案内放送など、さまざまな場面で便利に活用できます。
あなたも『音読さん』のマルチリンガル機能を無料で使って音声を作ってみませんか?
『音読さん』のSSML機能にはほかにも便利な使い方が!
『音読さん』のSSML機能は、マルチリンガル機能の読み上げ以外にも便利に使えます。
ぜひ活用したいのが、音声の「間」を調整する機能。
こちらの記事でSSMLタグを使って音声の間を調整する方法を解説しているので、ぜひご覧ください。
音読さんの読み上げで、間合い・空白時間を調整する方法【2種類】|音声読み上げソフト 音読さん
音読さんを利用する方のニーズに「間合いをもう少しあけたい」というものがあります。少し間を開けたい、という”間合い”の調整であれば、 1.句読点2.SSML の2種類の調整法があります。
また、『音読さん』のSSMLタグの使い方全般についてはこちらの記事で解説しています。
ぜひご覧ください。
音声マークアップ言語(SSML)とは。音声読み上げソフトでの使い方と主なコード一覧。|音声読み上げソフト 音読さん
SSMLとは音声マークアップ言語のことです。SSMLコードを書くことで音読さんの発声を更にコントロールすることができます。音読さんでSSMLを使う方法やコードを詳しく紹介していきます。
『音読さん』の多言語読み上げ機能を活用してみませんか?
今回は、『音読さん』の多言語読み上げで使えるSSMLタグについて解説しました。
この記事で紹介した「langタグ」を使うだけで、『音読さん』の活用範囲が一気に広がります!
- YouTube動画のナレーションに英語のフレーズを入れる
- 英語や外国語の本格的なリスニング教材を作る
- 店舗で流す多言語読み上げアナウンスを作成する
など、アイデア次第でさまざまな多言語コンテンツを作ることができますよ。
多言語のYouTube、店舗・施設の放送など、あなたの活動に『音読さん』が役立つことを願っています!
■ AI音声合成ソフト『音読さん』
『音読さん』は初期費用ゼロで利用できるオンラインテキスト読み上げツールです。
- 日本語、英語、中国語、韓国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語など約50の言語に対応
- パソコン・スマホどちらからも利用可能
- ビジネス・教育・エンターテインメントなどの用途に対応
- インストール不要でブラウザから即利用可能
- 画像からの読み上げにも対応
利用方法はサイトからテキストを入力するかファイルをアップロードするだけ。 数秒で自然な音声ファイルが生成されます。 5,000文字までの音声合成なら無料で利用できますので、まずは一度お試しください。
Email: ondoku3.com@gmail.com
